2023-01-06 カテゴリ:自然・季節(七) 自然・季節 福知山市三和町寺尾 三柱神社 手作り短歌集(七)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。短歌集に掲載された266首の内、6番目のカテゴリー【自然・季節】に分類した短歌(14首)を掲載いたします。 <義母の短歌>カテゴリー:自然・季節 #1737 半熟の卵のような気だるさを吹きとばしたり冬の晴天 #1747 背戸開ける腕すり抜けわれよりも先に日暮れの風が吹き込む #1795 どのあたりを境となして空と呼ぶ冬野を渉る風に言問う #1812 気紛れな春の訪れ封印を解かれしごとく明るき数日 #1828 雪の匂いありとしなくも手に掬いないものねだり雫なすまで #1830 闇を裂く冬のいかずち益荒男の怒りに似たるはむしろ清しき #1842 朝刊は確かに差され朝の月刻惑わせて皎こうと輝る #1860 ゆるやかに冬はゆくらし溜め水の氷溶けざる寒き日もなく #1897 白蝶の舞い下りるかと思わせて牡丹雪降る恍惚と降る #1898 吊されしままの冬服はんなりと疲れを見せて二月逃げゆく #1901 日照は狭き車中に集まりて冬の上着を脱がせて戯れる #1902 春一番雪巻き上ぐる壮観を声持て現す言葉を知らず #1975 時折に空耳ならぬ耳鳴りの何伝えんと突き抜けゆくか #1993 晴天が三日続けばうかうかと全たき春の中に遊べる <365人の生き方> ■奥さんに 亭主が会社に 行くときは 帰ってくると 思うなと言う (瀬戸内寂聴 作家、僧侶 講演会で一期一会について)