義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

カテゴリー:自然・季節(五)

関西花の寺25ケ所 第23番 金剛寺 ご朱印

手作り短歌集(五)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。

短歌集に掲載された238首の内、4番目のカテゴリー【自然・季節】に分類した短歌(18首)を掲載いたします。

 

<義母の短歌 カテゴリー:自然・季節(五)>

#1269    雨上がりの草の根もろきを知る指の草引き出せばエンジン全開


#1277    雨脚はいよいよ激し夜は深し待ちたる雨も続けば怖し


#1290    入道雲いかつく湧く昼引き抜かれもう伸びられぬ雑草の眠り


#1293    彼岸花咲くと覚ゆる岸を刈るほつほつ咲く頃逝きし人はも


#1297    実りの秋華麗に過ぎゆく長月のひそかに曳きずる冬を怖るる


#1329    見はるかす野山に秋の色深み刈田に藁燃す煙いくすじ


#1335    心よき気温に和む目に沁みて稲穂は黄金の光りを纏う


#1337    つきつめて物思うまじ秋日和明日は良きことあるやも知れぬ


#1341    耐えられぬ程の暑さも覚えなく短かりしよ還らざる夏


#1346    雲間洩る秋の光りに温みあり静と動なら動に傾く


#1383    梅もどきに群がる目白よ余すなく啄むがよい冬は長いぞ


#1390    葉鶏頭緋にほむらだち秋深む愛なく哀なし淡々と昼


#1397    忙しげな振りして栗剥き菜を洗う迷いの十月温みが欲しい


#1399    満天の星きらら増す午前二時偈に神秘なり星座学ばな


#1407    自が寝息何かひそむと思うまで静寂は深し秋の夜長し


#1424    錐状の芽を吹くアイリス今一度草に挑みて秋ゆかせんか


#1452    青葉闇落ち栗拾う指先に百足の祖のような虫這う


#1469    とうたらり蜂蜜垂らす秋の蕗さびしき色に煮つまりゆけり

 

<管理人のつぶやき>

■二日目は倦怠感と微熱あり(ワクチン接種38°)