2022-06-08 カテゴリ:暮らし・田舎(ニ) 暮らし・田舎 関西花の寺25ケ所 第14番 興聖寺 手作り短歌集(ニ)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。 短歌集に掲載された280首の内、四番目に多く(25首)が含まれるカテゴリー【暮らし・田舎】分類した短歌を掲載いたします。 <義母の短歌 カテゴリー:暮らし・田舎(ニ)> #439 めらめらと柿の落ち葉を這う炎杳き裏切り許さんとする #453 竹藪に囲まる峡に竿売りの生業の声虚しく過ぎぬ #478 ひたぶるに和紙漉く人の掌の業に刻さかのぼる遥か移り夜 #484 月の径何やら駆けくる気配して動かず佇てり地の風の音 #485 班陽の庭石に揺れ風寒し人も揺れいて足早に過ぐ #487 金銀をかすめて帰路の一服に鬼も此の水汲みしと思う #488 此の路を鬼駆け下りしかゆく先の渓深くして茶店など無し #494 三戸五戸小聚落のちりぢりに一戸をひらく女あるしぞ #497 手放せるわが田のあとのひこ生えを褐色の風はげしく揺らす #502 籠るにもほとほと飽きて冬日中素手のしびれるまでを草引く #506 Uターンの中学生がひとりゆく自転車の背に揺れる反骨 #518 引取りては貰えぬ芥の脱穀機野曝しのまま四とせを座わる #521 農の行く先かたみに論じらるるなか存在感なく身を置きており #529 ヘッドライトに煌めく道路息つめて濡れてしとどの狭間をかえる #535 川隔て昼間見るなき向う家の木の間隠れの灯が呼びかける #538 クラクション鳴らして挨拶送りくる野辺の交わりほのぼの温し #593 此の峡に命与けて悔ゆるなし耳朶に親しき瀬音ひびきて #594 手をあげて便乗したる軽トラックにかそかにあらぬ牛糞臭う #598 山襞に煙りは直ぐにたちのぼり人住むことをやわやわと告ぐ #619 野の戻り汗の肌着の冷えしるくひと足ひと足に体温奪う #621 喜びもはた悲しみも稀まれに田の字の型の部屋ぬち平穏 #629 軍手とう名も消え残る手袋の白きに泥のなお染みており #641 瞑る眼に己が自在の古家は累々と起つ低屋ながらに #686 こりこりと手応えのある蕗の薹親株より摘む罪のごと摘む #695 草の灰汁滲むTシャツを身につけてわれ一っ端の農婦に還える <管理人のつぶやき> ■今年夏 電力余裕 3%と