カテゴリー:時代・時(七)
手作り短歌集(七)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。
短歌集に掲載された266首の内、八番目のカテゴリー【時代・時】に分類した短歌(13首)を掲載いたします。
<義母の短歌>カテゴリー:時代・時(七)
#1777 過ぎ来しを淡たんと語るのど塞ぎ声を曇らす泪を憎む
#1831 侘しきは何ありとしもしおらしく泣きて縋りし記憶なきこと
#1832 役たたぬ教育勅語覚えいて辞典なくては漢字の書けず
#1834 たかがズボンの裾上げなれど指抜きは昔乍らの役目を果たす
#1847 磨り減りし三組の石臼遠き世の女の汗の沁みてしあらむ
#1848 繋がりしつららと根雪隙間風冷たかりしよ子を抱く布団
#1856 漬物に白きご飯の美味しかりし過去を美化なす母恋いの泪
#1904 口ずさむ軍歌に遠き日見え隠れ冷えたる雲を掴む心地す
#1918 嫁たりし日の忙しさの去来する夢に疲れて昼を眠れり
#1924 野良猫がねずみを咥え見せに来し貧しく遠き平和な日のこと
#1932 うどん打つ己が姿を夢に見つ打ってみようか昔の杵柄
#1933 片割れの夫婦茶碗も湯呑みの疵も一切過去へ葬るべきか
#1994 二度芋は向かいの山の雪見て植えよ亡母の声もはるかな風塵
<365人の生き方>
■「おふくろさん」 私の命を 込めた歌 母の命も こもっている
(森 進一 歌手 「おふくろさん」の教え)