義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

カテゴリ:暮らし・田舎(六)

丹波古刹15ケ寺霊場 第6番 達身寺

 

手作り短歌集(六)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。
短歌集に掲載された238首の内、7番目のカテゴリー【暮らし・田舎に分類した短歌(13)を掲載いたします。

 


<義母の短歌 カテゴリー:暮らし・田舎(六)>

#1506    魂の此処はまほろば変哲もなき奥山に住み古りて足る


#1527    土色の土が見たくて除草剤まきし畑に傘さして立つ


#1529    里人に混ればいささか叛逆の匂い放つとみずから思う


#1532    此の奥へ車で入ってゆけるかと聞く女あり灰色の風


#1543    いのこづち風媒恃めぬ鋭きのぎのズボンに袖に所嫌わず


#1581    山住居一寸そこまでパン買いにとはゆかなくて髪なでつける


#1582    押し込めし広告屑籠出たがらず解き放たねば素直に燃えず


#1653    燈明のいましつきなむさゆらぎに骨の溶けゆく侘しさ漂う


#1662    径に遊ぶ鳩の人みて驚かぬ平和と言うか秘境と言うか


#1664    「こんなとこによう住んどるなァ」二キロ程口に住むとて「何言うとるか」


#1719    人居らぬ冬の細径夕あかり鳴かずに遊ぶ小雀数羽


#1723    裏山より土掘る気配の音降るに白昼構えて耳そばだてる


#1725    守り来し畑の広さにくたびれてどうでも良くなる消えてなくなれ

 

<管理人のつぶやき>

■昨日の 発表会の 大会旗