義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

カテゴリー:風景・景色(四)

関西花の寺25ケ所 第22番 船宿寺

 

手作り短歌集(四)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。

短歌集に掲載された238首の内、8番目に多く(11首)含まれるカテゴリー【風景・景色】に分類した短歌を掲載いたします。

 

<義母の短歌 カテゴリー:風景・景色(四)>

#1033    夕昏れの雨を抱える空の色何かある色悲しみの色


#1041    群鳥の遠ざかる列たわみつつ指すひと方のそれぞれの宿


#1100    月光を浴びて鎮もる池の面は奈落の使者の蒼きてのひら


#1109    風は初夏残り椿の一輪が北に向かいてぱっちり開く


#1131    振り向けば野面のはてのひとつ星水痩せし川に闇を降らせる


#1179    際立ちて星のきらめく大空の果てなき闇を截る飛行雲


#1185    唯ひとつ花咲く星と読みしかばいや尊かり痩せし畑も


#1206    通る度由来を思う石の上に石を積みたるのみの野仏

 

#1243    川霧の人界離れのぼりゆく昏れぐれの田に人の動ける


#1245    道の辺のひと群の墓囲われず行きに戻りに死者の目おぼゆ


#1253    夕日なき山里にして茜雲あざやかなれば夕昏れやさし

 

<管理人のつぶやき>

■コロナ禍に コワコワコワとカラス鳴く 大丈夫だよ君にはうつらん