義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

カテゴリー:亡夫・夫(ニ)

関西花の寺25ケ所 第14番 興聖寺

 

手作り短歌集(ニ)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。

短歌集に掲載された280首の内、十番目に多く(11首)含まれるカテゴリー【亡夫・夫】に分類した短歌を掲載いたします。

 

<義母の短歌 カテゴリー:亡夫・夫(ニ)>

#444    のうのうと意のまま生くる折りふしを逝きたる人に詫ぶるなるべし


#463    亡夫の席そのまま空けて変うるなしテレビ斜めにひとりみている


#464    夫ありてうからはらから民宿に蟹食みし日のありひとり蟹焼く


#524    枯れてゆく脈とる医師の目礼に頭蓋はしろき塊となる


#544    O型の貴方はけろり天国で酒もたばこも自由でしょうね


#564    もの言わぬ人を肌えに抱く夢の醒めては冷たき腕のしびれ


#615    川上を見やれば亡夫が帽振りて戻り来るような空の青さに


#650    物を煮る匂いを亡夫はよろこべり湯気ぐもる眼鏡の奥に浮かぶも


#675    亡き人の残せる古き鍵の束夢のひとつも隠れておらぬか

 

#684    夫婦とは元は他人と人は言う逝かれてみれば替わるものなし


#706    骨拾う思いよぎれり山茶花の白きひとひら掌に握りしむ

 

<管理人のつぶやき>

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