2022-05-08 カテゴリー:時代・時(一) 時代・時 関西花の寺25ケ所 第11番 永澤寺 ご朱印 義母の手作り短歌集(一)巻に掲載された432首の内、九番目のカテゴリー【時代・時】(21首)に分類した短歌を掲載いたします。 <義母の短歌 カテゴリー:時代・時(一巻掲載21首)> #19 大真面目に竹槍の稽古つけられし悪夢の時代の紙芝居わらえり #21 透み通る明治の教えうちにあり我れ神風をうたがわざりし #24 十銭を汗ばむ程に握りしめ大神宮祭の出店なつかし #93 生き来しの異なり言いて棚下に級友と喰む白桃は甘し #94 昭和初期小娘の日当十八銭米一升は購えざりし #190 世は移り腕白どもの影はなく群れてはじけるあけびのあくび #195 さつも芋味覚を変へる舌の上戦後の鍋の芋飯が顕つ #196 貧しき鍋八人もいて囲みしに喰みたる人等幾人逝きしか #202 詣でとは従いゆくのみ坂下の出店に心馳せし幼日 #203 足許に落ちていた一銭嬉しかり使う使はぬに心ふるえし #233 子育てに面やつれするうつし絵の実母見て我は良き世に生まれる #249 時雨空蜘蛛の巣糸をさながらに文化を支える電線の雫 #250 高きみず満ち足る事が仕合せと言いたる人が寂しさに病む #330 ふと聴けば世にも不思議なアナウンス男性自立の講習会とは #337 栄えゆく大江の町の変貌に我がまなうらの河守崩るる #391 真夜の戸を叩く少年道をききシンナー匂う友曳きずりて #392 真夜を醒め方位も失いさまよえる若者の脚どっと倒れ入る #393 送りやる少年の名を知らぬまま走らす車に親の面輪顕つ #394 アクセルを踏みつつ鼓動昴まりぬシンナーの呼ぶ豹変おそれて #395 真夜の街下車する少年深ぶかと頭さげたり憎めぬ姿 #396 日を経るに一度素面で語りたし我にかかわりなき事乍ら <管理人のつぶやき> ■つばめ飛ぶ 水いっぱいの 田植かな