#551-560 二瀬川に・・・
<義母の短歌>
二瀬川に脚濯ぎたる鬼の子もあるべししんしんと渓流は澄む
杉の秀に昼蛍かと光る露こえ登りくる天の岩戸に
谷深き天の岩戸に人声のたちてさざめく泉ならなくに
夜の更けに無言電話かけてくる侘しき人よガム噛むらしき
四分の三の人生越え来たり明日食ぶる一合をきしきしと研ぐ
十年を花なき黄藤と思いおり咲きたる証の葵揺れており
冷えびえとどくだみの咲く家の蔭しろ濁るまでの命を見守る
鋸を使いし日の宵つくづくと男手欲しく夕餉を欲らぬ
咲く花の側よりすれば鋏持つ姿を鬼と見てをるならめ
燃えぬ芥捨てて帰るさ行交える人も独り居小さき袋
<管理人のおまけ>
濯(すす)ぎ
侘(わび)しき
黄藤(きふじ)、葵(あおい)
欲(ほ)らぬ
<管理人のつぶやき>
■6km 今日の散歩は郵便局