#561-570 梅雨晴れの
<義母の短歌>#561-570
梅雨晴れの厳しき照りにしとどなる汗の短駆の影を歩ます
つづまりはひとりの家に安らぐと雑踏ゆ戻り湯桶に流す
音もなく降る雨のなか紫陽花の大きにかくれ人等うごめく
もの言わぬ人を肌えに抱く夢の醒めては冷たき腕のしびれ
午後往くと木株に置き来て雨の二日鎌と鋸の錆びておらんか
ささやかな木にささやかな実をつけて花咲き継げり伏見唐辛子
煌々と明かりをともす厨辺にとろり流れるカレーを掬う
人工の池に金魚の口あけて我が呟きを吸いてもぐりゆく
見舞われしことなき幸を思いつつ病院の扉見舞う為押す
折々に異なる唸り伝えくるこの扇風機二十五年経つ
<管理人のおまけ>
つづまりは・・結局は
伏見唐辛子(ふしみとうがらし)
煌々(こうこう)
厨辺(くりやべ)・・台所周り
<管理人のつぶやき>
■地蔵さん 福知山へは左かへ 右に向かへば迂回路かな