2022-08-26 カテゴリー:自分・生活(五) 自分・生活 関西花の寺25ケ所 第22番 船宿寺 昨日までに、短歌集(四)に掲載された238首の短歌を、11のカテゴリーに分類し掲載しました。 引き続き、短歌集(五)に掲載された238首の短歌を11のカテゴリーに分類し掲載していきます。 短歌集(五)に掲載された238首の内、1番目に多く(62首)含まれるカテゴリー【自分・生活】に分類した短歌を掲載いたします。 <義母の短歌 カテゴリー:自分・生活(五)> #1260 賞味期限切れたる女夜昼を歌に命を託して明るし #1273 愛憎は生きありてこそ燃ゆるもの愛淡あわと憎滅びたり #1275 山里のくらしの枠をいささかは喰み出る生きの出先は聴かれず #1276 つと立てば予約の歌誌のさっと出る書房スバルの馴染みとなりぬ #1284 新型のホッチキスの刃が入れられぬ機械音痴が隣へ走る #1286 異界へのポストが欲しいかたくなに言葉とせざりし愛告ぐるべく #1289 此の家の最後の戸主となる気配どっしり腰据え悔いなく生きん #1294 拾い来し栗の実今日は誰が為に炊かんかなどと思うも愉し #1301 推敲に推敲重ね毀れたる玩具離さぬ子供の様に #1303 つばらかに自が生態を見届けん死語のことまでわが構えねど #1311 生きてわが遂げたきことの二つ三つ成るや成らずや言葉とはせじ #1312 出がらしの番茶ひと味物足らぬ新しき風入れんか歌に #1321 長命と人の言うまで生きんかなさてその生きの在り方が問題 #1326 身じろがず雨の陽明りうすれゆく窓を見ていつ今思惟はなく #1327 覚め切らぬ耳にかそけき雨音の心濡らすや故なき溜め息 #1331 真向かわねばひと枝落とすも至難なりまして瞬く歌詠むなどは #1332 虫の音を友とし静に生くるにはいささか心熱温み残れる #1334 われのみの出で入る表戸鍵を解き何はともあれ今日の始まり #1338 いま少しましな眼鏡を掛けよとは言うて呉れるな好きでかけている #1340 此の夜頃みる夢なべてやわらかし心平らにありとしなくも #1347 クリーン作戦不参加の身のせめてもと人に知られず広場の草引く #1348 身の程を知らず驕りし紅萩の倒伏に敢えて支えを結わず #1351 此の時計止まりいるかと思うまでひとりに長し音なき日暮れ #1354 日の三日親子の情を逆となし生きても見たし成らぬ夢裂く #1355 明るき歌詠むとしすれや嘘ならむ心に従けばよれよれの歌 #1358 語り合う家族失うひとり住み増えゆく里のひとりよわれも #1360 ひっそりと益なく害なく歌を詠むひとりのすさび刻ゆるやかに #1367 虫の音を愉しむでもなし何待つにもあらぬ湯上がりしばし佇む #1371 客が来るかたづけねばと焦るのみ刻の流れのやたらに速し #1379 腰痛の友を医院に誘いて今日あるわれの生き甲斐とせり #1381 旧姓に戻らずかにかくに生き来しぬ戻る道などある筈のなし #1386 知らぬ土地堂々めぐりの迷い道方向音痴ののど渇き切る #1392 梅ジュースに「いいちこ」割りて魂の浮遊なす間に眠れねむらな #1393 旬の味しその実ほんわか噛みしめつ何時が旬やら我が生き来しの #1394 孤立する大正生れ縁者等に大御所などと祭られている #1402 目を閉じてあしたの予定立ててみる勢いて醒める何かあらぬか #1413 泥滲みし一円玉にも裏表拾はむとするたまゆらの迷い #1418 盗まれる若さ持たねど鍵かけて振りかえりみるひと日の流れ #1423 ぎりぎりと捩れつほどけつ刻のゆく変体がなのような一日 #1427 花の名は覚えやすくてタレントの若者の顔区別がつかぬ #1430 起きぬけの雨音何やらホッとする畑仕事の予定崩るも #1441 脚四本踏ん張る椅子に身をあづけ死も又ひとつのロマンと思う #1442 コスモスの乱れ傾く茎分けてぬっと貌出すだーれも居らぬ #1451 今日生くる甲斐のありともあらずとも血を濃ゆくせん鯖の味噌炊き #1457 少しづつひねくれてゆくわたくしを嗜めいたり平静にいて #1463 幾そ度寝返りうてば死に近き眠りに遭えるか暁闇の窓 #1465 国政を気に病む程の智も持たず貴方任せでとにもかくにも #1466 どのように生きても日は昇る此の身が大事守りてやらな #1467 ひと刻を草引きむしりし跡確か小さな成果にかそけき安堵 #1468 寒わらびじねんに萌え出る山岸をにんまりひっそり人には告げず #1470 それでもまだぼうとときめくこともあり色恋事に夢遠けれど #1471 死者○○死者××が夢に来てわれを無視せり怒鳴りて醒めぬ #1477 岩を打つ水がさらりとゆくように生きてゆかんかくじけるまいぞ #1478 いかな夢今宵はみるか愉と怖れ他愛なきこと毛布が嗤う #1482 大金は持たねど生くるに事欠かず今欲しきもの自動噴霧器 #1484 現役に生くる自負あり天邪鬼敬老会の招きに馴染めず #1485 無防備に着衣を落とす浴室の老ゆとも女施錠を忘れず #1487 屑豆を選り出すように消してゆく叩いて響かぬ昨日の数首 #1488 その後に何が待つかはわが知らねひとつの関門くぐらむとする #1490 頭垂れ祈りの象瞼閉じ無明のなかを跳ぶ三十一文字 #1491 好きで登る歌の詠み坂照るにつけ曇るにつけてゆっくり参ろう #1495 着る着ぬは二の次にして夢買いぬひらひら軽しシルクのパジャマ <管理人のつぶやき> ■いつのまに コロナ感染世界最多(一週間の新規感染者数)