カテゴリー:人・子供(四)
手作り短歌集(四)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。
短歌集に掲載された238首の内、3番目に多く(25首)含まれるカテゴリー【人・子供】に分類した短歌を掲載いたします。
<義母の短歌 カテゴリー:人・子供(四)>
#1023 輪郭のなき貌輪郭のみの貌描かれていずれ性のあやしき
#1026 ひとりのみ甦らせる術あらば苦しかるべしいずれ選ぶも
#1037 信号待ちの車すり抜けるオートバイゆとりを持たぬ孤独のそびら
#1044 待つことの無聊に倦みて取る受話器うしろめたかり刻盗人の
#1050 人の傘足に触れしがきっかけの話し尽きずば去るにも去れず
#1055 地の人の漬けしと聴けばたくわんの色の冴えぬを好みて買えり
#1073 琴線にふれて明るき友の声置きし受話器の匂わむばかり
#1092 「蕗おとるな」誤字も混れど威力あり車のアベック引き返したり
#1096 身めぐりに良き友増えゆく晩年を戸惑うまでの華あるひとり
#1111 切り岸の錦蘭たやすく堀り呉るるたのもしきかな男老いても
#1129 あの人も此の人も皆忙しくて詮なく巡る雨の花畑
#1141 車停め携帯電話掛ける男見えぬ鎖に繋がれている
#1142 かたくなに賽銭上げず手を合わさずそれで素直な女と言えるか
#1153 数秒に思案決まりてCMのベット求める経済観念?
#1159 口開く用なき虚しさ斯かるとき人は此の世の暗部を覗く
#1177 勝敗の厳しき角力に目を逸らす負けの怯えの人一倍に
#1178 少年の茶髪に包む思春期の昂ぶり乗せて跳びゆくバイク
#1189 ひとり住み羨しとみる人ありやなし人恋鳥よ明日は何処指す
#1201 子育てにやつれし母の乱れ髪子供心に梳き上げたかりし
#1204 夜祭りの出店の屋台組む男女の背中に厳しき生業の汗
#1207 「鬱知らず」きっぱり言いきる友のいてまこと鬱とは怠惰の言い訳
#1219 待つことは常なり男買い物の妻待つ長きを書店に過ごす
#1223 わが春を仄かに染めし青年は何処に老いの彩染めいるや
#1224 花のごとやさしき言葉咲かしめて面映ゆきかな似合わぬ女
#1258 蝉の声とみに乏しく迫り来る師の一周忌胸内に重し
<管理人のつぶやき>
■久しぶり 30℃を切る残暑かな