義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#1251-1258 抜殻は・・・

関西花の寺25ケ所 第13番 法金剛院

 

<義母の短歌>#1251-1258

抜殻は形見のごとく葉の裏に世に出て蝉のいのち幾日か


草引けば花も畑も起ち上るこの清しさに草引き飽かず


夕日なき山里にして茜雲あざやかなれば夕昏れやさし


たたかれて平たくなりし蜂虻の象崩さぬ翅のひろごり


「まず健康」黄金なにせん汗の滲むもんぺを洗う今日すこやかに


啼かぬ鳥小枝にひとつわれと聴くつくつくほーしとなきしきる声


飲食の他に唇開くなし夏百合白し風なき曇天


蝉の声とみに乏しく迫り来る師の一周忌胸内に重し

 

<管理人のおまけ>

起(た)ち上る

清(すが)しさ

蜂虻(はちあぶ)

翅(はね)・・昆虫のはね

ひろごり・・広がり

滲(にじむ)む

乏(とぼ)しく

 

<管理人のつぶやき>

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