義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#1241-1250 日参の・・・

関西花の寺25ケ所 第13番 法金剛院

 

<義母の短歌>#1241-1250

日参の氏神に詣で石段を登らず鳥居に深く礼なす


削られて赤肌曝す山濡れて哭くべし怒るべし開発の牙


川霧の人界離れのぼりゆく昏れぐれの田に人の動ける


雲ふたつ並びて流るる孟蘭盆の夜は雨とう予報の青空


道の辺のひと群の墓囲われず行きに戻りに死者の目おぼゆ


人逝きてひとりの八とせ過ぎんとす虚しきかぎり飲食の類


今日われは男の目もて水色のTシャツ似合う友を見ている


投稿詠わが手離れて歩み出すポストにかそけき音たてし瞬


月もなく星またたかず防犯灯のめぐりの白闇うごめくばかり


車一台ようやく通れる舗装路も横切る毛虫に長き道中

 

<管理人のおまけ>

曝(さら)す

哭(な)く

孟蘭盆(うらぼん)・・お盆

八とせ・・八年

瞬(シュン)・・瞬間

白闇(しろやみ)

 

<管理人のつぶやき>

■日本と ウクライナの違いって 何だろう