義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#351-360 とどめたき・・・

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関西花の寺25ケ所 第3番 金剛院

 

<義母の短歌>#351-360

とどめたき野の草落ち葉の彩よせて色紙に残すひと掬いの秋

 
七十路にかかるに無邪気と言われいて隠すを知らぬ単細胞なり


スーパーのテレビに写る女あり汝れと知るまで数秒を佇つ


ひた走る車に入るくる秋の風生きて味わう今日の匂いを


岸と畔と境分かたぬ草もみじ黄の原茫茫と黄昏れるなか


それぞれに使途あり葉陰のあばた柚子湯舟に浮かす二つ三つを


客去りてひとりに広きテーブルに湯呑み二つが冷えて残れり


老人車押すあり水筒提げるありゲートの老は大きく掌をふる


人声のしきりに恋し冷ゆる夜書読む目鏡又してもはずす


逃げてゆく野良猫の胴太かりき此の寒空にみごもりいるらし

 

<管理人のつぶやき>
掬い(すくい)
佇つ(たつ、まつ?)

提げる(さげる)

目鏡(めがね)

 

<管理人の今日>
■新PC 前の復元苦戦中・・これも脳トレ