義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#61-66 ひとりとて・・・

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関西花の寺25ケ所 第1番 観音寺(公式HPはこちら

 

ひとりとて眼あり耳あり腕もあり歩める脚あるシャンと立ちませ

 

昨日晴れ今日は曇りて明日知らず心の予報自らにはかれず

 

雲裂きて走る稲妻まなうらを貫く如き瞬の戦慄

 

用のなき田植靴なり火に入れて積み上げしものは炎にきゆる

 

我が膝を尺取り虫の折れてゆくゆきつく先は汝も知るまじ

 

食べきれぬ魚の煮つけ蕗の葉にのせて捨て置く夜の客来て喰め

 

 

<管理人のつぶやき>

まなうら(眼裏)・・・鮮烈な印象が焼き付く目の奥