義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#67-72 疲れ曳き・・・

f:id:okamura920:20220121132257j:plain

関西花の寺25ケ所 第1番 観音寺(公式HPはこちら

 

疲れ曳き歩む野の道ひとつ蝶動かずにおり脚根平びて

 

長月の心のひだにかくれ住む秘め事はありひそと息吹ける

 

ポンと鳴る音好ましく折る真竹抱えて藪の明るみてゆく

 

大海を小舟で漂う心地して櫓を漕ぐ長のひたすらに欲し

 

半夏生白き被衣のひそとしてやんごとなき姫おしのびの絵図

 

逝く時は六文銭で事足りる羽ばたきみるか残んの力で

 

 

<管理人のつぶやき>

脚根(かかと?)

半夏生ハンゲショウ)・・・7月2日頃に咲く花で葉の半分ぐらいが白く化粧したようになる

被衣(かつぎ、かずき)・・・女子が外出の際頭からかぶった衣服