2022-03-28 #691-700 割れ硝子・・・ 関西花の寺25ケ所 第6番 隆国寺 <義母の短歌>#691-700 割れ硝子思わぬ光を陽に反し光を持たぬ吾が眼を射せり 如月の天を荒びて吹く風の絞る雫か頬打つ氷雨 水底に眠る小石に寝返りを打たせて湍る雪の谷川 丸木橋渡る童は風の子吹かるるごと枯れ野に消ゆる 草の灰汁滲むTシャツを身につけてわれ一っ端の農婦に還える 雑草に雑草の春あり魁けて犬のふぐりの泪色に咲く かたつむりにマッチの箱を曳かせては玩具なき子を遊ばせたし 天秤棒かたげぬ日のなき古き農思い起こせば呪いのごとし 雨上がりに合羽脱ぐ間も惜しみいて田の草取る背に熱かりし太陽 事ごとにおなごのくせにと怒鳴りたる舅も老いては穏やかなりし <管理人のおまけ> 如月(きさらぎ)・・2月 湍(はや)る・・速い 灰汁(あく) 魁(さきが)けて 曳(ひ)かせ 呪(のろ)い 舅(しゅうと) <管理人のつぶやき> 桜まだ 今日か明日かと気をもたす つぼみ膨らみはち切れそう