義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

短歌集(一)の掲載を終えて

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義母の手作り短歌集(二)

 

<短歌集(一)の掲載を終えて>

昨日までに、義母の手作り短歌集(一)に蒐集された432句の掲載を終わりました。これらの短歌は平成6年(1994年)の秋から冬に詠まれたものと思います。

引き続き今日からは短歌集(二)に蒐集されている短歌を順次掲載していきます。

今後ともこのBlog(義母の短歌)のご愛読をお願いいたします。

 

<義母の短歌>#433-440

欠伸して背筋伸ばせば人並みの体型写すウインドウ硝子


夜をこめて雪婆地上を浄めたり此の煌きを猫も走るな


踏み切りを超すもの待つもの数分に大きく変わる人歩みいる


繋がれてひとつの生きの物憂げに尾を振らぬ犬他人のわれに


月と我声なくむきあう丑満刻おどろの夜気が影を貫く


会ひとつ退きて安らぐ身めぐりの女の部分僅か削げたり


めらめらと柿の落ち葉を這う炎杳き裏切り許さんとする


埒のなき迷いに何時まで庭に佇つすみれは揺れる地上三寸

 

<管理人のおまけ>
雪婆(ゆきんば)
煌き(かがやき)
僅か(わずか)
杳き(くらき)

 

<管理人のつぶやき>
歌集(一)に蒐集の432句の掲載を終えました。
管理人は、歌集からパソコンへ移し替えるだけの作業ですが、難しい漢字や聞いたことのない言葉もあって、調べるのに少しばかり苦労をしました。
今でこそパソコン一つで何でも調べられますが、義母の頭にこんな漢字や言葉がよくも出てきたものだと感心しています。
今から思えば義母の周りには何種類もの辞書が置いてあった事が思い出されます。
現在は便利な世の中になったものですが・・・。
■パソコンでほとんどの事出来るけど 書けない漢字ますます増えた