2022-02-13 #261-270 心地よき・・・ 関西花の寺25ケ所 第2番 楞厳寺 心地よき眠りを欲りて飲む酒は浮かれもせなく麻痺呼ぶ五体 絶望と言うにあらねどだらだらと醒めてかじれるパンは乾きて 昼暗き峡の山岸明るめりハゼ燃え立ちて限りなき彩 雨の夜落ち葉を叩く紋様のワイングラスのかすかに揺らぐ 竹三本伐りだす事に意義のあり人の知らざる私の心 陽のさせば何か求めて立ち上がる為さずとも済む草などむしり 静けさに馴るると言えども寒ざむと雨音聴けば人を恋わしむ 霜畑の花魁草は寒ざむと装いており夕べを匂う 饒舌の果てるときなく熟女らは黄昏れ忘れて昔を語る 手を掛けぬ白菜ひとつ捲きおれば頭をさげて戴き帰る <管理人のつぶやき> 欲りて(ほりて)・・欲しがって 醒めて(さめて) 伐り(きり) 花魁草(おいらんそう) 装い(よそおい) 捲き(まき)