2022-02-13 #251-260 旅をせんか・・・ 関西花の寺25ケ所 第2番 楞厳寺 <義母の短歌>#251-260 旅をせんか宴げ開くか女等は言葉に酔いて会過ぎてゆく 残照に緑彩られたる黄金雲奥処にかがやく菩薩おわすや 水底の砂利に重なる紅葉の影を揺らして尾びれきらめく 欲しらぬ幼きもののいとしかり澄める瞳に神宿らなむ 侮れる秋の夕立ちのしぶきおりけぶる視界をよぎりゆきしもの 灯りひとつともせるままに出でゆきぬ暗闇さぐるひとりの戻りに 耳底に啼く蝉の音のはたと止み又啼き出せば音色変われる 母吾れの想いの深さも四十路の子満たす術なく帰路をうながせり 足早に過ぎゆく秋の気配する夕暮れ刻の翳あわただし 藪椿ひともと剥がれ川べりのせせらぎに水漬き蕾つけいる <管理人のつぶやき> 奥処(おくか)・・奥深いところ 翳(かげり) ひともと・・一本だけ 漬け(つけ)