義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

2022-02-13から1日間の記事一覧

#261-270 心地よき・・・

関西花の寺25ケ所 第2番 楞厳寺 心地よき眠りを欲りて飲む酒は浮かれもせなく麻痺呼ぶ五体 絶望と言うにあらねどだらだらと醒めてかじれるパンは乾きて 昼暗き峡の山岸明るめりハゼ燃え立ちて限りなき彩 雨の夜落ち葉を叩く紋様のワイングラスのかすかに…

#251-260 旅をせんか・・・

関西花の寺25ケ所 第2番 楞厳寺 <義母の短歌>#251-260 旅をせんか宴げ開くか女等は言葉に酔いて会過ぎてゆく 残照に緑彩られたる黄金雲奥処にかがやく菩薩おわすや 水底の砂利に重なる紅葉の影を揺らして尾びれきらめく 欲しらぬ幼きもののいとしかり澄…