義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#2561-2565 凍てつきし・・・

福知山市田野 楽永山官福寺(真言宗)

 

<義母の短歌>#2561-2565

#2561    凍てつきし根雪に泪こぼしせる天っ陽の神わが恃む神


#2562    むっつりと吊らるる玉ねぎ振り落とす孤独な風の透けるてのひら


#2563    工事現場に夜っぴて点る青き灯がめぐりの闇をなお濃ゆくする


#2564    六十年生死の程も知らぬ人青年のまま夢に訪い来ぬ


#2565    春風に追われ吹かれ宙を舞う土まで届かぬ雪のはなびら

 

<管理人のおまけ>

天っ陽・・太陽?

恃(たの)む

夜(よ)っぴて・・夜どうし

訪(とぶら)い・・訪れる

 

<365人の生き方>

■一生は 焔の時と 灰の時

■灰の時 時が巡るを じっと待つ

(佐藤久雄 NPO法人蜘蛛の糸」理事長)