#391-400 真夜の・・・
<義母の短歌>#391-400
真夜の戸を叩く少年道をききシンナー匂う友曳きずりて
真夜を醒め方位も失いさまよえる若者の脚どっと倒れ入る
送りやる少年の名を知らぬまま走らす車に親の面輪顕つ
アクセルを踏みつつ鼓動昴まりぬシンナーの呼ぶ豹変おそれて
真夜の街下車する少年深ぶかと頭さげたり憎めぬ姿
日を経るに一度素面で語りたし我にかかわりなき事乍ら
満たされぬ雨の夕昏れいさかいの相手なければ夕餉を早め
石蕗の黄金に光る花茎の何を見むとて背伸びして咲く
限りある命ちろちろ燃え立たせ問いつ応えつ可能を測る
街中に突如湧き出る軍歌あり菊の御紋の車過ぎゆく
<管理人のつぶやき>
顕つ(たつ)・・・思い出される
昴(たか)まり
石蕗(つわぶき)
花茎(かけい)
<#391~#396を読んで>
■30年前こんな出来事あったのか義母の優しさ目に浮かびけり
・・・少年のシンナー事件、知らなかった