義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#13-18 春雷のとどろき・・・

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関西花の寺25 第1番観音寺(公式HPはこちら

 

 

春雷のとどろきゆける部屋隅に叱られし童の如く座れり

 

一握りの野蕗摘みきて煮つめおりそれで事足る暮らしと思う

 

地を這える薄き影なり脚曳きて淡陽が中を家の門入る

 

遠ち近ちに耕運機の音とどろきて農なき我も心急がるる

 

媼逝く報い少なき一代なりと葬にたつ人交ごも語る

 

八十四の媼有金盗られしと泣いて縋れり背さするのみ

 

 

<管理人のつぶやき>

#13の歌、状況がよく見える。

これらの短歌も難しい言葉が多い。こんな言葉がよく出てくるものだと思う。

童(わらべ)、野蕗(のぶき)、這える(はえる)、淡陽(かげろう?違うか?)、遠ち近ち(おちこち)、縋れり(すがれり)