義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#7-12 六人の子育てし・・

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            関西花の寺25 第1番 観音寺 御朱印

 

<義母の短歌> 

六人の子育てし媼脚萎えて老人ホームに臥すという哀し

 

積む雪にすべりまろびし校舎への坂急にして今も残れる

 

如月の半月高く懸る道冷気の肌刺しうつむきて帰る

 

棕梠の葉が杉木立縫う木洩れ陽に揺れているなり三月の風

 

かぞえゆく牡丹の蕾一つ二つ中に目覚めの雨蛙なり

 

れんぎょうの匂える家の壁を這う蔦かずら褪せて今は主なし

 

 

<管理人のつぶやき>

難しい漢字や言葉がたくさん出てきます。媼(おうな)、如月(きさらぎ)、棕梠(しゅろ)、蔦(つた)。