カテゴリー:家族(ニ)
手作り短歌集(ニ)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。
短歌集に掲載された280首の内、九番目に多く(12首)含まれるカテゴリー【家族】に分類した短歌を掲載いたします。
<義母の短歌 カテゴリー:家族(ニ)>
#461 抱かれて帰りし幼の残し置く小さな靴の静かな存在
#480 里に古りて残る一棟の物置へ吾が脚誘う父母の幻
#489 茶はゆるりと呑むべかりけり九十まで在りて座しいし父も然りき
#493 終駅にも似たる吾が背かかたえより旅人のごとく子等発ちてゆく
#525 夜半過ぎて逢いも久しき男の孫の大人の貌と交わす冷酒
#540 帰省せし嫁にゆだねる台所我が常ならぬ匂いの満つる
#546 気のおけぬ妹夫婦と汲む酒に纏うことなくいたく酔いたり
#581 学ばせたしと呟くごとく言い呉し俯向ける母を今も忘れず
#602 梅干しの紅にじむ白飯にたまゆら浮かぶ父の弁当
#623 電線も途切れてここより墓参道風渉る音父母の呼ぶ音
#642 此の影が我のものかやすんなりと月を背にして長きが愉し
#665 夜なべする母の占めいるひとつ灯に宿題解くも楽しかりしが
<管理人のつぶやき>
■通院日 今日は〇科 明日は△科
カテゴリー:時代・時(ニ)
手作り短歌集(ニ)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。
短歌集に掲載された280首の内、八番目に多く(13首)含まれるカテゴリー【時代・時】に分類した短歌を掲載いたします。
<義母の短歌 カテゴリー:時代・時(ニ)>
#474 乙女とはまだよべざりし十三才紡ぎたる工場の窓破れしまま
#490 茄子の葉もて繭を繰り糸を引く古きを辿る刻をいとしむ
#499 常小屋に初めて視たるトーキー映写は荒木陸相の演説なりき
#503 一尺の糸も無駄なく使いたりし七十年を反古には出来ず
#509 自転車の空気はいつも抜けている納屋に置かれる古き分身
#520 戦いの日々に短き青春過ぎ流さるるごとく母となりにし
#585 手もて廻す発動機にゆく木炭車の在りし日茫々と眼裏残像
#613 遠足に人と離れて妹と貧しき弁当食みしを忘れず
#660 刃物屋の無愛想な髭親父笑わぬことが舗の看板
#698 天秤棒かたげぬ日のなき古き農思い起こせば呪いのごとし
#699 雨上がりに合羽脱ぐ間も惜しみいて田の草取る背に熱かりし太陽
#700 事ごとにおなごのくせにと怒鳴りたる舅も老いては穏やかなりし
#701 信じられぬ思い出ひとつ夫征きわれ牛使いて代掻きしこと
<管理人のつぶやき>
■村作業 話題はシカとイノシシと
カテゴリー:人・子供(ニ)
手作り短歌集(ニ)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。
短歌集に掲載された280首の内、七番目に多く(21首)含まれるカテゴリー【人・子供】に分類した短歌を掲載いたします。
<義母の短歌 カテゴリー:人・子供(ニ)>
#442 指程の虫に逃げ出す幼子が靴音たてて蟻追いまわす
#543 からすの芋鴉の豌豆からす瓜嫌な鴉に人らは近き
#554 夜の更けに無言電話かけてくる侘しき人よガム噛むらしき
#560 燃えぬ芥捨てて帰るさ行交える人も独り居小さき袋
#579 懸命に手話にて語る人に対いうなずく女のやわらかき笑み
#580 桃食べに来よという友は乳癌の手術なせりとさりげなく言う
#587 Tシャツの赤さが広場に浮きたちてひとり鞠蹴る峡の少年
#604 下校の児乗せやればはなやぐ第一声「オバちゃん運転うまいね」
#607 花柄のシャツの少年髪赤くむなしきままに空缶を蹴る
#611 聞く耳持たねば言葉もただに音に聴く人の背かなしくてならず
#616 聞き慣れる欝の字枠に収まれり飼い馴らしゆくペットの如く
#622 人は皆いづくを指すや渋滞のなかのひとりに我が行く方も
#628 待つのみの古きおみなを連想す直立のまま黄ばむ半夏生
#637 ピエロ役こなしてわれの人前にほがらほがらとやがて寂しく
#638 たくましき男等画面を闊歩する刑事ドラマのひとりを視つむ
#639 みどり児は母の腕にビードロの柔き唇溶けて眠れる
#653 争いて尖れる声もややに笑む独りにあらぬ若夫婦の会話
#658 夕茜とどかぬ芒の陰に居て畑打つ翁は明治生まれなり
#685 過去持たぬみどり児何を夢みるか笑まう唇によだれの透りて
#694 丸木橋渡る童は風の子吹かるるごと枯れ野に消ゆる
#697 かたつむりにマッチの箱を曳かせては玩具なき子を遊ばせたし
<管理人のつぶやき>
■ロシアでは 物価上昇18%
カテゴリー:風景・景色(ニ)
手作り短歌集(ニ)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。
短歌集に掲載された280首の内、六番目に多く(22首)が含まれるカテゴリー【風景・景色】分類した短歌を掲載いたします。
<義母の短歌 カテゴリー:風景・景色(ニ)>
#434 夜をこめて雪婆地上を浄めたり此の煌きを猫も走るな
#437 月と我声なくむきあう丑満刻おどろの夜気が影を貫く
#455 臥す虎の姿に似たる奇岩石夜毎せせらぎを干すにあらずか
#456 昼と夜の狭間の山に風もなし刻止まるがに樹木の動かぬ
#457 渦捲ける底いに静寂のありと言う身の揺れるまま揺れて佇ちおり
#469 流れゆく雲を写せる潦おさなの投げる石に砕ける
#486 古ゆ蒼き流れに研がれ来て角ある岩の見えぬ二瀬川
#491 川岸の拓かれて陽を浴ぶ幾つ岩なかに寄りあう夫婦岩あり
#492 水底に尺余すなる大鯰ゆらり影曳く寒中の泳
#498 にわたずみ濁れるままに写しいる立看板のそよろの濁り
#519 ひといろに枯れ葦すだれとたつ河原煩悩払う石塊のなか
#527 此の橋をゆこか戻ろか散歩みち独りに見上ぐるたもとの桜
#551 二瀬川に脚濯ぎたる鬼の子もあるべししんしんと渓流は澄む
#552 杉の秀に昼蛍かと光る露こえ登りくる天の岩戸に
#553 谷深き天の岩戸に人声のたちてさざめく泉ならなくに
#577 出口なき洞に吹き溜まる風の息わくら葉ひとつ陽の隅にあり
#588 燃えつきる生木の燠の赤々と亡びゆくもの夕闇にしるき
#632 吹く風のうねりに生るる彩山の折り伏し川を越えて迫り来
#634 うるおえる花も実もなき家裏にも季はあるなり落ち葉掃き寄せる
#664 戻り来て峡に仰げる月親し椿静けく凍らんとする
#682 目に馴染みの山を見上げ五十年やさしきものはことばを持たず
#687 昏れ際の水面きららに活きづきてうねり昴まる流れ膨らむ
<管理人のつぶやき>
■老人会 健康マージャン再開す
カテゴリー:独り・老い(ニ)
手作り短歌集(ニ)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。
短歌集に掲載された280首の内、五番目に多く(24首)が含まれるカテゴリー【独り・老い】分類した短歌を掲載いたします。