義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#2541-2545 哀と楽・・・

福知山市大内 遊源山洞楽寺(曹洞宗)

 

<義母の短歌>#2541-2545

#2541    哀と楽微熱のごとく身を包むひとりに戻りし夜の長さよ


#2542    肱笠の雨パラパラと降りこぼし今日も素気なく逃げる雨雲


#2543    鎌三丁研ぎ上げ明日に具え置くあの草刈らねば夏が終らぬ


#2544    われ拒むことなき土の親しさよ古着纏う思いに今日も


#2545    かなしみの雫のような雨の露光りを留めて樋に縋れり

 

<管理人のおまけ>

哀(あい)・・悲しみ

肘笠(ひじかさ)の雨・・急な雨

縋(すが)れり

 

<365人の生き方>

■私には 帰れる祖国と 大地あり

(杉山まつ ワシントン靴店創立者    戦後の引揚船で)