義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#43-48 さくらんぼ捨てて・・・

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関西花の寺25 第1番観音寺(公式HPはこちら




さくらんぼ捨ててレモンをしゃぶりいる幼子の味覚はかれぬままに

 

ダムの水激つ飛沫の真白くてたちまち澄めり峡の小霧に

 

触れし掌に破れ羽残して黒揚羽暗き緑に影吸われゆく

 

圃場整備に田の面追われし蛍火の一つ二つが闇を縫いゆく

 

コツコツと響く靴音健やかに今日関節の痛み少なく

 

この峡に一人残して慌て者金婚式待たで逝きたる人は

 

 

<管理人のつぶやき>

今日も難しい言葉が多い

峡(かい? キョウ?)、激つ(「たぎつ」と読むみたい)

#48 この峡に・・・義父は早くなくなった