義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#2446-2450 妻たりし・・・

福知山市萩原 八幡宮

 

<義母の短歌>#2446-2450

#2446    妻たりし母たりし日も遠き夢暁闇の時雨耳に冷めたし


#2447    莟立て開きあぐねる冬のばら思い遂げよと厨の瓶に


#2448    中天に今宵師走の十三夜暗き世相をおんぼり照らす


#2449    無い袖は振れぬと師走の落葉樹風吹き抜かせ飄々と立つ


#2450    みみずにも父母ありや埒もなき想い広ごる日昏の畑

 

<管理人のおまけ>

暁闇(ぎょうあん、あかつきやみ)・・夜明け前の暗闇

莟(つぼみ)

おんぼり・・おっとりした

飄々(ひょうひょう)

広ごる・・ひろがる

 

<365人の生き方>

狂言の 基本は素朴で 陽の心

■品格に 欠けた舞台は 感動させず

(野村 萬  狂言師    技術と人間性が相俟って芸になる)