義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

カテゴリー:時代・時(九)

福知山市岩崎 八幡神社

 

手作り短歌集(九)に蒐集されている短歌を、11のカテゴリーに分類いたしました。

短歌集に掲載された228首の内、七番目のカテゴリー【時代・時】に分類した短歌(12首)を掲載いたします。

 

<義母の短歌>カテゴリー:時代・時(九)

#2424    芋のつる飢餓の時代の代用食今宵珍味として食卓に


#2446    妻たりし母たりし日も遠き夢暁闇の時雨耳に冷めたし


#2459    トラックに満載さるる古自転車海を渡りて甦るべし


#2510    背負われし目に映りたる桃色の母の手絡の色褪せずあり


#2511    奥丹後大震災に野に寝かされ仰ぎし糠星今もまたたく


#2512    六十年経つれど忘れず鍬先にかけし卵に泳ぎし蛇の子


#2523    寝ねぎわに教育勅語そらんじるつくづく古きか大正生れ


#2528    曳かれゆく罪人のごと用済みの重機深夜に運ばれゆけり


#2535    電気器具古きが次々力つき通電拒むを身になぞらえつ


#2573    合併に合併重ね市となりし故郷に来て探すふるさと


#2575    みつ葉欲る祖母にクローバー得々と摘み来し日のわれな幼なかりにき


#2589    「野に馴れぬ汝は日陰のどくだみよ笠忘れるな」姑は何時も

 

<365人の生き方>

■自分が おいしいと思う 料理出す
(村田吉弘 菊乃井三代目主人   自分が納得できる料理出せ)