義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#2241-2245 梅もどき・・・

福知山市三和町大原慈眠山法釈寺(曹洞宗)

 

<義母の短歌>#2241-2245

#2241    梅もどき小さき乍ら陽をかえし真赤な秋をパチパチ謳う


#2242    対向車避けんときりしハンドルにすでに骸の獣を又轢く


#2243    求め来しカサブランカの球根を姫を寝かせるごとく埋める


#2244    送るべき人皆送りしわが軒に燕のかえらぬ古き巣ひとつ


#2245    もの憂げな軽自動車に「さァ今日は大江山まで連れてったげる」

 

<管理人のおまけ>

梅もどき・・落葉樹

謳(うた)う・・さかんに褒める

骸(がい)・・むくろ

 

<365人の生き方>

■喜びと 悲しみとは あざなえる 縄のごとくに 織りなしてゆく
藤原てい 作家)