義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

カテゴリー:亡夫・夫(三)

関西花の寺25ケ所 第16番 浄瑠璃寺

 

手作り短歌集(三)に蒐集されている短歌を、12のカテゴリーに分類いたしました。

短歌集に掲載された308首の内、11番目に多く(9首)含まれるカテゴリー【亡夫・夫】に分類した短歌を掲載いたします。

 

<義母の短歌 カテゴリー:亡夫・夫(三)>

#734    ひと日経て死者の瞼の濃き翳り斯くて釘打つ終焉は来る


#753    仏との絆次第にふんわりと飛行機雲の末尾に似たり


#763    夫とは終生我の楯なるを疑わずいて愚かにひとり


#776    蛍光灯脳死のごとく瞬けり過去なるひとつの死は甦る


#780    涙腺の弛ぶことなく冬の昼夫はまったき仏となりぬ


#825    亡き人の手力滲みる古き杭残骨のごときを握りしめたり


#826    焔とて灰にはできぬ人の過去夫婦ぶとんがいま燃えつきる


#845    般若心経何十巻を誦し参らすとも死者の言葉を聴くことはなし


#935    眠りきらぬ脳がなかに降るみぞれ死者の先達谷径いゆく

 

<管理人のつぶやき>

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