義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

カテゴリー:時代・時(三)

関西花の寺25ケ所 第16番 浄瑠璃寺

 

手作り短歌集(三)に蒐集されている短歌を、12のカテゴリーに分類いたしました。

短歌集に掲載された308首の内、10番目に多く(11首)含まれるカテゴリー【時代・時】に分類した短歌を掲載いたします。

 

<義母の短歌 カテゴリー:時代・時(三)>

#747    脱穀機打ち捨てられて幾とせか浮世の風の大方を知る


#761    縺れあいコスモスの咲くひとところ混沌の世の華やぎに似つ


#798    オウムの記事大きく載れる朝刊を焚きつけとなし芥を燃せり

 

#811    繭糸のほぐれゆくごと唇に記憶の底より湧きいずる軍歌


#848    学力のましてや貧富の差もあらずクラスメートはコスモスのごと


#907    俯して細くうたえり戦いに燃ゆる日なかりし青春のうた


#947    今日を開くなにもなければ茫々と過去世の迷路彷徨いいたり


#957    み祖等の必死に守りし土の価値つばめ来たらぬ古巣のような


#961    漬物樽無為に積まれて幾とせか古りゆくものは汝れのみならず


#983    「ひとり住み」思いもうけぬ現実に過去世の騒然また洵爛たり


#1002    陽の下に晒せば浮き出る疵跡の焦せし鍋ははた戻り来ぬ刻

 

<管理人のつぶやき>

水稲の 分けつ状況マァマァか これからしばらく中干をする