義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

カテゴリー:久後先生追悼の歌

関西花の寺25ケ所 第16番 浄瑠璃寺

 

手作り短歌集(三)に蒐集されている短歌を、12のカテゴリーに分類いたしました。

短歌集に掲載された308首の内、9番目に多く(14首)含まれるカテゴリー【久後先生追悼の歌】に分類した短歌を掲載いたします。

 

<義母の短歌 カテゴリー:久後先生追悼の歌>

#713    こと切れし師の貌さすり手を握り奇跡と言うが起こらぬものか


#714    大島の和服きりりと召し給い叡知ひらめく顔忘れ得ず


#715    歌の師は幼に還り垂乳根の膝に在すか歌を解かれて


#716    柩なる師よ聴こし召せ滔々と供華ゆらして透る朗詠


#717    師のみ霊送りて戻りの彼岸花ほつほつ咲けるが此の世ともなし


#718    叶わざる願いにあれど師の君の今際にわれも侍りたかりし


#719    ひと逮夜の泪に湿る庭隅に散りて香のなき木犀の花


#720    「今少し歌の奥儀を極めたし」師の声千金の重みに残れる


#721    おずおずと差し出す歌稿活きいきと評賜いしが最後となりぬ


#722    「老と言う文字使うな」と言いましし師の一喝の尊とかるべし


#723    先生の心の動きみえすぎて歌に関る語はつつしみたし


#724    川を見てあれば綱打つ先生が草むらゆらして現れまさぬか


#725    うからにも近き交わり師の君の思い出山に川に茫々


#726    かなしみは人それぞれに山揺れてわが裡に降る追悼の雨

 

<管理人のつぶやき>

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