義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#1231-1240 夜盗虫・・・

関西花の寺25ケ所 第13番 法金剛院

 

<義母の短歌>#1231-1240

夜盗虫引き千切りたる指洗い女の貌してものを刻めり


ふるさとと呼ぶ土地はあり其処過ぐる須臾の間よぎる甘き郷愁


扇風機の風は羽毛のやさしさに遠からずあきの風も吹くべし


狂気する程の喜び今日までに幾度ありしか指折りてみる


焼き茄子が「キューン」と悲鳴上げたりと告げたきものをだーれも居らぬ


宝石のひとつも持たず小判草咲かせて成らせし小判乾けり


襲い来る睡魔に耐えて待つ五分馬場あき子女子選歌の放映


青年を伴い孫は若竹のそよげるごとく爽やかに来る


電源を切りし灯籠に似るわれか子等去りしへやにひとり座れば


魂を送り帰省者は去り山里にひとりの夜の線香花火

 

<管理人のおまけ>

夜盗虫(ヨトウムシ)・・害虫

其処(そこ)

須臾(しゅゆ)・・しばらく

小判草(こばんそう)

 

<管理人のつぶやき>

セ・リーグの 頭にJERAがいつの間に 知らんかった 遅れているかな