義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#1201-1210 子育てに・・・

関西花の寺25ケ所 第12番 久安寺

 

<義母の短歌>#1201-1210

子育てにやつれし母の乱れ髪子供心に梳き上げたかりし


幾分か美化なし語る幼な日の暗き部分はわれも忘れむ


内外の孫に賑わう隣家より弾める鞠のごとき足音


夜祭りの出店の屋台組む男女の背中に厳しき生業の汗


気象予想に傘のマークの失せし朝とみに輝く太陽眩し


通る度由来を思う石の上に石を積みたるのみの野仏


「鬱知らず」きっぱり言いきる友のいてまこと鬱とは怠惰の言い訳


寝ねがたく吹くハーモニカに童謡のリズム案外複雑なりき


装飾のきららは要らぬ文字盤のはっきりみゆる掛時計探す


油蝉まづ啼き出でて蜩の和するにひとりの耳傾ける

 

<管理人のおまけ>

梳(す)き

鬱(うつ)

怠惰(たいだ)

蜩(ひぐらし

 

<管理人のつぶやき>

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