#1191-1200 池の面に・・・
<義母の短歌>#1191-1200
池の面に映る緑に戯れて遊ぶ金魚のことさら赤し
看取り人われに告知は秘められて癌にあらずときっぱり言いき
思春期に「欲しがりません勝つまでは」染められし思想いまだも褪せず
かくれんぼうの鬼のごとくにひとりなり岸を畑をゆきつ戻りつ
さまざまの屈折ありて陽の目みぬ切り岸に咲くどくだみの花
よじれつつ太れる藤のごとくにも容易く深めし皺にはあらず
何鳥か肩を掠めし驚きを変化となして今日を終らむ
積み置きし草は土にと還りいて摂理の妙の身に親しかり
見るは良し聞くもよし言わ猿になりきれずいて唇押える
黒揚羽バーベナ揺らして跳び立てり蝶には蝶の思惑ありなむ
<管理人のおまけ>
褪(あ)せず
容易(たやす)く
掠(かす)めし
還(かえ)り
黒揚羽(くろアゲハ)・・チョウ
<管理人のつぶやき>
■ダムの下 水がもぐる 愛知県