#1171-1180 身ひとつを・・・
<義母の短歌>#1171-1180
身ひとつを殻に仕舞える蝸牛山崎方代ふとも思えり
観念の唇への字に茶の木刈る為し終らねば空は仰げぬ
今日の日を埋めんとして鎌を砥ぐ明日のことまで今思うまじ
肉魚拒む胃の腑へ鮮らしき有色野菜の味覚を送る
さるすべり今を盛りの花蔭に昨日と同じ想いは抱かず
残されてこぼせし泪に芽を吹きし歌とう魔の花咲かせてみんか
勝敗の厳しき角力に目を逸らす負けの怯えの人一倍に
少年の茶髪に包む思春期の昂ぶり乗せて跳びゆくバイク
際立ちて星のきらめく大空の果てなき闇を截る飛行雲
伐るまでの未練心も残り火も消えて八つ手のひと掬いの灰
<管理人のおまけ>
山崎方代(やまさきほうだい)・・昭和の歌人
鮮(あた)らしき
花蔭(はなかげ)・・花の咲いてる木の陰
逸(そ)らす
怯(おび)え
昂(たか)ぶり
截(き)る
伐(き)る
<管理人のつぶやき>
■NHK 大河ドラマの「鎌倉・・・」で 静御前のイメージ違う