義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#1141-1150 車停め・・・

関西花の寺25ケ所 第11番 永澤寺

 

<義母の短歌>#1141-1150

車停め携帯電話掛ける男見えぬ鎖に繋がれている


かたくなに賽銭上げず手を合わさずそれで素直な女と言えるか


跳べるだけ跳ばせてやれば良いものをビニール袋つい追いかける


ちまちまと地球の表面削りゆき荒れ地に花を咲かせる女


四面楚歌の時代もありしが晩年の此処は浄土か壁などあらぬ


欲得もなく戻り来て冷水に手足濯げば明日がみえる


傘をさし人っ子ひとり居らぬ径ひとつ咲きたる向日葵見にゆく


蹲る小さき影も汗噴かむ梅雨明けの暑さ声に出でけり


咲き出づるどの花を庭の王とせんおのもおのもの一心の彩


過去に持つ汚点幾つか捨場なく包めどつつめど折りふしの欝

 

<管理人のおまけ>

濯(すす)げば

蹲(うずくま)る

欝(うつ)

 

<管理人のつぶやき>

■我が郷は 360度緑かな