義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#1051-1060 季のきて・・・

関西花の寺25ケ所 第11番 永澤寺

 

<義母の短歌>#1051-1060

季のきてまんさくの花ひわひわと寄らねばそれと解らぬ程に


福寿草はたクロッカス野水仙春淡々と黄の彩にはじまる


私を必要とする人探しに出かけてみんか雲の去りなば


引き取りて貰えしことを良しとせん織機繋ぎし捻子棒叩く


地の人の漬けしと聴けばたくわんの色の冴えぬを好みて買えり


何時来ても二筒しか仕入れぬ農協のすしのパックのひとつを買いぬ


開凾の忘らるる日もあらずやと怪しみにつつ投函したり


元気かと老いたる人にいたわられかえす言葉の突差に出でず


私に何が出来るか住専もオウムもきりきり縛り上げたり


散る日なき記憶の中の蓮の花やまとの国の名花と言わむ

 

<管理人のおまけ>

まんさく(万作、満作)・・早春にいち早く咲く黄色い花

繋(つな)ぎし

捻子(ねじ)

開凾(かいかん)・・ポストに入っている郵便物を集めてくる仕事

住専・・かっての住専問題

オウム・・かってのオウム事件

 

<管理人のつぶやき>

■草の下 今年初めてマムシ見る 君が嫌われNo.1か