義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#651-660 へだてなく・・・

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関西花の寺25ケ所 第5番 高照寺 

 

<義母の短歌>#651-660

へだてなく太陽は輝り野良猫は手脚ほどきて眠り呆ける


聞き馴れぬ獣の呻き闇をゆく応えなき人の棲む彼方にて


争いて尖れる声もややに笑む独りにあらぬ若夫婦の会話


売り出しのスーパーに来て漠然と華やぐ彩のなかを泳げり


移り香のすでに失せたるヘルメット車庫の出入りの度びに目を遣る


雄を食む性癖の顎許されてかまきりの腹いよいよ太し


吾が畑に投げ捨てらるる空缶を蹴り上ぐる馬鹿元にころがる


夕茜とどかぬ芒の陰に居て畑打つ翁は明治生まれなり


未知映すカーブミラーに影のさし忽ち迫る巨体トラック


刃物屋の無愛想な髭親父笑わぬことが舗の看板

 

<管理人のおまけ>

呻(うめ)き

尖(とが)れる

遣(や)る

顎(あご)

夕茜(ゆうあかね)

忽(たちま)ち

舗(ほ)・・店

 

<管理人のつぶやき>

■梅盛り つぼみ膨らむ桜かな

 

<今日のウオーク>スーパアスパ~綾部市資料館 8.3 km

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桜のつぼみ膨らむ