義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#601-610 コトコトと・・・

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関西花の寺25ケ所 第5番 高照寺

 

<義母の短歌>#601-610

コトコトとおくらを刻む俎板のかそか凹むにもひとり馴染みて


梅干しの紅にじむ白飯にたまゆら浮かぶ父の弁当


我がともす明かりの破片窓にこぼれあるかなきかの温み地を這う


下校の児乗せやればはなやぐ第一声「オバちゃん運転うまいね」 


山葡萄の斑に実る不犯の垂れふふめば原始の酢ゆきひと粒


そこはかとなつかしくあるTシャツに残る体温のまだ仄かなり


花柄のシャツの少年髪赤くむなしきままに空缶を蹴る


パントマイムか否かふと疑念す思いつくまま吾が動く影


欲るものは食パンのみに人群を惹かるるメダカのごとく従きゆく


貌の相に和みのありと人言えり翳り持たなく天井に向く

 

<管理人のおまけ>

斑(まだら)

ふふめば・・・ふくめば

仄(ほの)か

惹(ひ)かるる

貌(ぼう)

翳(かげ)り

 

<管理人のつぶやき>

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