義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#511-520 風の径・・・

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関西花の寺25ケ所 第4番 高源寺

 

<義母の短歌>#511-520

風の径さけて憩える陽溜りに誰待つとなく刻流れゆく


ウインドの己が姿に眼を反らしこごみて探す春の花鉢


ふと想う下降の終の安らぎかエスカレーターに運ばるるとき


孵らざる卵を抱きて瞑りおり東天紅に声なく母の日


ひと組の肌着の渦の洗濯機目盛り通りの刻を動けり


すれ違う人は他人の匂いする不意に背筋を伸ばして歩く


雪明りあつめるガラスのテーブルに細く影曳く水仙孤独


引取りては貰えぬ芥の脱穀機野曝しのまま四とせを座わる


ひといろに枯れ葦すだれとたつ河原煩悩払う石塊のなか


戦いの日々に短き青春過ぎ流さるるごとく母となりにし

 

<管理人のおまけ>

径(みち)

孵(かえ)らざる

瞑(つむ)り

東天紅・・明け方の東の空

曝(さら)し

葦(アシ、ヨシ)

 

<管理人のつぶやき>

■今日の歩は まだ雪残る二王門 これより先は無理せず帰る

■二王さん 国宝だけに優し顔

 

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ウオーキングコース 綾部市 綾部温泉ー二王門往復 5.2km

 

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国宝 京都・綾部・光明寺 二王門

 

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金剛力士像(阿形像)

 

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金剛力士像(呍形像)