義母の短歌

98歳で永眠した義母が書き残した短歌です

#411-420 すすき刈る・・・

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関西花の寺25ケ所 第3番 金剛院

<義母の短歌>#411-420

すすき刈る指はすすきに切られおり青くさき指唇にあてる


子の帰る報せにともる奥処の灯大根洗い白菜を引き


オレンジのシャツが似合える老い男は脚病む老女抱きてゆけり


七十年足踏みしめて登りきし石塊れ坂も平らになりぬ


ひるの月透きてかかれり子の傍で仰げばとみに美しくあり


人を待つ刻のいらだち紛らして反故焼く煙の流れ見て佇つ


思い出す姑炊きくれし芹飯の飢えいる舌にうまかりし事


こんにゃくを温めて湿布せよと言う我が足案ずる娘よりの電話


したたりに尽くるなく浮くみなわ粒真白きをみて飽きぬ刻あり


一本の鉛筆指を離れずに水泡のごとく文字重ねゆく

 

<管理人のおまけ>
奥処(おくか)・・奥深いところ
石塊れ(いしくれ)
傍(そば)で
みなわ・・水のあわ
 
<管理人のつぶやき>
■快晴に 今日のウォーク9000歩 気温15度梅まだ固し

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ウオーキングコース・・綾部市綾部高校付近

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